
故フィソンの突然の死の知らせに「ユクイズ」に出演したアメリカ・イェール大学医学部精神医学科のナ・ジョンホ助教授が強い悲しみを表明した。
ナ教授は10日、SNSに「フィソンさんの歌が本当に好きだった。アルバムも数え切れないほど繰り返し聴いていた。同時代を生きた芸術家たちを失っていくことは年を取るにつれて避けられない過程のようだが、早く残念ながらこの世を去った場合はさらに心が痛むようだ。故人の冥福を祈る」と投稿し、故人を追悼した。
続けて「故人の死因が明確に明らかになっている状況ではないが、薬物過剰摂取は私が最も関心を持っている研究分野なので、さらに心が痛む」とし、「数年間、中毒リハビリ施設にもっと多くの予算を保障すべきだと叫び続けてきた。さらには食品医薬品安全庁長官にもお話しした。しかし、実現しないので、一体どうすれば変化が生まれるのか」ともどかしさを吐露した。
以前、フィソンは睡眠麻酔薬プロポフォールを常習的に投与した疑いで起訴され、2021年10月の控訴審で懲役1年、執行猶予2年の判決を受けた。2020年3月、4月には睡眠誘導麻酔薬エトミデートを打たれ、ソウルのあるトイレで意識を失った状態で発見され、2018年7月にはゾルピデム投与の疑いで起訴猶予を受けた。
ナ教授は11日にも「中毒の終わりは死ではない。薬物・アルコール中毒はもちろん恐ろしい病気だが、中毒精神科医として働きながら再び日常を取り戻し、幸せを取り戻した患者たちに毎日出会っている」とし、「問題は中毒患者が治療を受けられる病院とリハビリ施設が途方もなく不足しているという点だ」と指摘した。
さらに「処罰一辺倒の麻薬政策では、すでに日常に浸透した麻薬問題を防ぐことはできない。処罰と治療・リハビリが共に行われなければ、有意義な変化が見られることはない」と強調した。
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