
“初めてだからそう、数日後には大丈夫になる。”
“その考えだけで、もう1年が経った”
(ブラウンアイスの「もう1年」歌詞の中)
ミンヒジン前アドア代表を巡る、いわゆる「ハイブ事件」が発生してから「もう1年」だ。良くなり、変わると思っていたが、全く改善されていない。両者は依然として溝を保っており、所属グループのニュージンスは濃厚だった独自の音楽アイデンティティをかろうじて維持しているが、危うい状況だ。
“ミンヒジンに対する監査着手。” 音楽界の規律が揺らぎ始めた瞬間だった。
昨年4月22日、ハイブはミンヒジン前代表など当時のアドア経営陣が経営権を奪取しようとしていた状況を把握したとし、監査着手を発表した。ハイブがミンヒジンに対して鋭い刃を抜いたのだ。この事実が報道されると、ミンヒジンに対する世論は急速に悪化し、彼のイメージは急落し始めた。
結局、ミンヒジン前代表は3日間耐えた後、4月25日に緊急記者会見を開催した。期日未定の記者会見は、ミンヒジン前代表の激しい吐露で約135分間続いた。現場で感じた彼の爆弾発言に、記者を含む取材陣、さらには大衆の反応が大きく揺れ、彼の真摯さに重みが加わった。
それが始まりだった。その後、両者からの反論の声明が次々と発表され、終わる気配を見せなかった。現在もそうだが、事態の初期にはさまざまな形の証拠や暴露が続き、業界最大の話題となった。
そこから早くも1年が経過した現在、すべての事態の中心であったニュージンスはアドアからの脱退を宣言し、独自活動を叫んでいるが、それすらも容易ではない。裁判所はハイブの手を挙げ、メンバーたちは舞台ではなく裁判所に足を運ぶ様子だ。裁判所は先日16日、所属事務所アドアが出した独自活動禁止判決に対する異議申し立てを却下した。もちろん、メンバー側は控訴する計画だ。
ニュージンスを守ろうとしたミンヒジンはハイブとの訴訟の長期化を前にしており、ニュージンスも不安定な歩みを見せている。ハイブも、ミンヒジンも、ニュージンスも、アドアも、誰一人として望む道を歩んでいないということだ。アドアはニュージンスと共に歩むことを夢見て公式SNSを通じて知らせているが、メンバーたちは独自活動が停止した状態だ。誰よりも順調だった「ワンチーム」の気概は消え去って久しい。
ニュージンスのために集まった人々の争いに、メンバーたちは無力な立場になってしまった。新曲を出すことも、何らかの音楽作業を進めることも難しい。独自活動禁止処分が下される前までメンバーたちは香港のイベント舞台に立っていたが、彼らの新曲の舞台よりも活動の有無に視線が集中していた。活動に対する前向きな風は吹かなかった。
ニュージンスの透明で活発だった活動は2024年4月に止まっている。「もう1年」を迎えた今、「もう2年」にならないことを願うばかりだ。